先日、小学校6年生の次男と
2人で富士山へ行って来ました。
7月16日と17日の1泊2日の工程です。
マイカー規制中のため、
北麓パーキングからシャトルバスに乗り、
去年も登った経験を持つ次男ですが、
念のため、5合目で1時間半ほど、体を高度に慣らします。
と言うことで、少し食事をして、いざ出発。(12:20 )
5合目の気温は16度ですが、暑く感じます。
5合目を歩き出して暫くすると、眼下に河口湖が見えます。
天気も良く、平日でも多くの登山客の姿が。
ここは、救護所です。
高山病の症状が出ていると判断されると、
下山させられるところです。
救護所を越えて、どんどん登る息子。
ちょっとハイペースでは・・・。
しかし、高山病が怖いため、強引に休ませて、
水分を補給させます。
あっと言う間に7合目の一番最下部にある花小屋に到着しました。
前回、年長の双子の娘たちもここまではこれた場所です。
花小屋で5分ほど休憩をして出発。いきなりの崖登りです。
下を見てみると、多くの登山客が花小屋で休憩をしているのが
見えます。
先の状況は、少しスタック気味・・・。
富士スバルラインの標高2305メートルから約400メートル
垂直に登ったことになります。
7合目のトモエ館を出るとまたもや崖が続きます。
吉田ルートはこのような崖が結構あります。
登れど登れども頂上ははるか彼方です。
頂上は赤丸のところです。
手前の青い人物が息子。もうこのあたりからバテバテの様子。
雪がまだありました。7.5合目~8合目付近。
標高2900メートルに位置する鳥居荘に到着。
鳥居があるから鳥居荘です。
雲よりも普通に高い場所です。
それでもまだ周りには緑がありますが、
ここら辺が森林限界です。
いきなりの山小屋。本日の宿、東洋館に到着。
なんと贅沢な富士山で個室です。(セパレートタイプですが)
息子と二人で個室・・・。
そして18:00にディナータイム。
ご覧ください。下界ではふざけるなって言う人もあるかも
しれませんが、この色合い悪きお食事が、登山中には、
どれだけ美しく見えて、如何に美味しいか・・・。
富士山で食べるものはすべて美味しく、この瞬間が永遠に
続けば良いのにと思ってしまうのです。
しかも、東洋館の素晴らしいところは、ご飯が何杯でも
おかわり自由の食べ放題。・・・3杯いただきました。
ご馳走様でした。
夕食を終えて、ちょっと外へ出てみると、まだ明るく、
きれいな景色が広がっておりました。
さて今回は、部屋に戻っても退屈しのぎができました。
東洋館の良さをもうひとつ、
部屋にはスマホを充電できるコンセントジャックがあっため、
私は充電をしながらスマホを意味もなくいじり、
息子はDSを・・・学校サボってるのに。
息子は今回も高山病の心配もなく、元気な様子で一安心。
20:00に息子が入眠し、私が最後に時計を観たのが
22:00ごろでした。
翌朝「 御来光でーす。御来光でーーす。」東洋館の
スタッフさんの声により
目覚めた私と息子は時計を見ると4:30。
取り敢えず、外に出て写真を撮ろう。
う~ん。今いち。
さらにもう一枚。
完全に出遅れていました。
とにかく、御来光は良しとして、十分に睡眠をとることを
優先していた私と息子はコンディション抜群で2日目を
迎えることができたのです。
7合目の東洋館を、朝の5:30に出発です。
東洋館を出てすぐの崖に向かうと、自衛隊の皆様に遭遇。
訓練をされているとのことでした。
自衛隊員の方々に励まされた息子は、
ちょっとスイッチが入ったようです。
8合目太子館に到着するも、多くの自衛隊の方々が休憩中。
7:30頃です。
さらに登ります。
本日も良く晴れており、遠くの山々もキレイです。
8合目の元祖室に到着。
気が付けば3000メートルを超えております。
この辺りまで登ってくると酸素が少なく感じますが、
自然を越えて、星に住んでいることを実感するくらい、
空がとても近く感じて、普段見る空の色とは違う、
濃い青さが常に目前にあるのです。
いよいよう、頂上は近し・・・。
天気は晴れですたが、とにかく風が強く、
下から吹き上げる風でした。
なんだか、飛行機の窓から眺めているような雲です。
下を眺めると、かなり登って来たことを実感します。
ようやく本8合目に到着。
息子もいよいよう辛そうな表情なのでここで一息。
肉まんとホットココアを一つずつ購入しました。
肉まん1コ¥300×2、ホットココア¥500×2
合計¥1,600・・・。富士山で何かを買うと高いのです。
この辺りにくると気温もグッと冷え込み5~6℃。
風が強かったため、体感気温は氷点下並み。
だから、温かいものを欲するところです。
亡霊のように、何とか歩き続ける息子。
もうこの辺りから、私は「 がんばれ。がんばれ 」の連呼を
すること山頂まで100回越え。
山の天気は変わりやすいとは本当です。
場所によってすぐに雲に覆われてしまい、
視界も悪くなります。
息子がついにストップ。
水分を補給させて、チョコレートを食べさせて、
休息して様子をみます。
ようやく歩き出すも、また亡霊のように足をとめて、
その場に佇むように・・・。
「 お前いい加減にしろっ!男だろっ!置いていくぞっ!」と
悪魔の囁きを噛み殺し、グッと飲み込み、
笑顔で、「 がんばろうっ! 」。
いつもと違い優しい父に脅威を感じたのか・・・少し動き出す
息子。
息子がバテバテの状態なのは無理もありません。
屈強な自衛隊員の方々もヘトヘトで休憩している世界。
眼下にポツポツと見えている点は自衛隊員の方々です。
「 あの人たちを抜かして登って来たのだから頑張れっ! 」
がしかし、ついに本格的にダウン☣
高山病や体調を本格的に崩していないかをチェックしてみても
単純な疲労の様子。
息子を自力で登らせることが目的なので、
待つことに。
そして15分後に再起動。
ようやく次の目的地に到着できました。
8合目5勺にある御来光館。3450メートル付近。
ここから上の景色は、ほとんど空の上状態です。
関東地方に雲がたちこめて来た様子です。
御来光館を後にし、出発すると、
先程抜かした自衛隊員たちに抜かされておりました。
まるで、うさぎとカメのお話しのようなデッドヒートです。
ふと下を見るとはるか下まで多くの自衛隊員が・・・。
「 やばい、完全に包囲されてるぞっ!急げっ! 」
息子 「 オウッ! 」なんて子供じみた言葉で
スイッチが入るんだと思いつつも、せっかく火が点いたので
良しとして登ります。
そしてようやく、9合目に到着。
ここから、400メートルの距離とあります。が、
所要時間は30分・・・。
「 頑張ろう。 」
・・・・・・・・・もうここからは
とにかく褒め褒め作戦。
「 かっこいいな、かっこいいな。凄いな 」
何ら根拠もないのですが、
またもや息子を着火させることに成功。
歩くこと、登ること50分余り、
ついに
富士山頂へ。
山頂にある神社へ直ぐにむかい、
長女の合格祈願をして、代筆にて絵馬も書き、
お守りを購入しました。
今は便利な世の中で、
今回の私と息子二人登山はLineで
家族に随時報告しておりました。
富士山の火口です。人影はやはり自衛隊員の方々です。
始めて間近でみる火口の大きさに驚きながらも一枚。
火口の反対側。さらにそびえる頂きが。
あれが本当の富士山頂上の剣ヶ峰です。
残雪のため、吉田ルートからは行くことができませんでした。
このバッチは、入山協力金を支払うと貰うことができます。
世界遺産に登録がされてから、このバッチは9割程の方が
付けておられました。
下山中に遭遇したブル。物資を山小屋へ上げる重要な手段
ですが、何度も転げ落ちそうになっていました。
下山中、後ろを見ると、またまた自衛隊。
どれだけの数が本日富士山に居るのか・・・。
とにかく抜かされないように、
転がるように息子と下山を続けます。
下山途中に一度だけ、休憩をしました。
山頂より5合目までの下山所要時間は、2時間50分と
かなりのスピードでした。
その後は昨日とは逆に、5合目から山麓駐車場へ
シャトルバスにて。
車に乗り、二人でふじやま温泉に立ち寄り、
帰宅しました。
次男と二人だけで何かをする機会が、
今まで物理的に持てなかった私にとり、
とても充実した時間でした。
息子にとって何か少しでもプラスとなった
ならば、この上なき幸せです。